【2023年版】工場セキュリティの最新トレンド!対策と事例を紹介します!
製造現場でのデジタル化に伴い、「工場セキュリティ」が新たな課題となっています。
この「工場セキュリティ」において重要なのが、情報セキュリティと物理セキュリティです。
本記事では、それぞれのセキュリティ対策と成功企業の事例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
工場セキュリティとは
製造現場でIT技術の導入が進んでいる中で、工場セキュリティの必要性はますます高まっています。
工場のさまざまなデータや物品は、会社の重要な資産といえるものであり、守るための対策が不可欠です。
しかし、近年、セキュリティが適切に実施されていなかったことが原因で、大手製造業の工場でトラブルが発生する事態が散見されています。
突貫的なデジタル化を進めた企業は特に、セキュリティ強化を見直すべきタイミングであるといえるでしょう。
工場セキュリティでは、主に以下のセキュリティ対策を講じなくてはなりません。
・情報セキュリティ
・物理セキュリティ
それぞれ以下で詳しく説明します。
情報セキュリティ
情報セキュリティとは、主にネットを介した情報漏洩を防ぐ仕組みのことです。
近年多く見られる工場へのサーバー攻撃には、「ランサムウェア」や「サプライチェーンリスク」などがあります。
ランサムウェアはマルウェアの一種で、社内システムが感染すると端末のロックや、データの暗号化が行われます。
そして、その復号のための鍵と引き換えに身代金が要求される手口です。
生産関連の機器が感染すると、業務に大きな影響を与え、多大な損失をもたらします。
サプライチェーンリスクは、セキュリティが脆弱になりやすい下請け企業やグループ会社などを狙った犯罪です。
初めに下請け企業などにメールやリモートアクセス経路で侵入し、最終目標の大企業の機密情報取得を狙うというものです。
これらの情報漏洩リスクを防ぐためには、社内システムの中でリスクの高い箇所を認識し、リスクに応じた適切な対策を講じる必要があります。
物理セキュリティ
物理セキュリティとは、工場内に不審者が入らないようにする仕組みのことです。
工場内には、製品や資材、書類などの大切な物品が保管されており、盗まれると金銭的な損失や情報漏洩につながります。
そこで、工場内には許可がある人しか入れない仕組みが必要です。
物理セキュリティと情報セキュリティの相互関係について
物理セキュリティと情報セキュリティには相互関係があり、あらゆる攻撃パターンを想定したリスク回避が重要となります。
たとえば、攻撃者が工場に侵入し、事務所の制御PCを操作する行為は物理的な攻撃です。
PCを介し社内ネットワークに侵入した後は、機器の乗っ取りやプログラムの改ざんなどの行為が可能となり、情報分野の攻撃も行われるリスクが生じます。
そのため、情報セキュリティと物理セキュリティの両面を考慮した仕組み作りを進めていかなくてはならないのです。
工場の情報セキュリティ対策
工場の情報セキュリティ対策にあたっては、経済産業省の発表する「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドラインVer 1.0」を参考にすると良いでしょう。
ガイドライン内では、情報セキュリティ対策に際して、主に以下の3ステップの実施を推奨しています。
1.内外要件や業務、保護対象の整理
2.対策の立案
3.対策の実行および計画、見直し
ステップ1として、以下の業務内容を整理する必要があります。
・経営目標
・外部要件
・内部要件・状況
社内全体の業務内容が把握できたら、日々の業務で社内システムがどのように使われているかを把握し、それぞれの業務の重要度を設定します。
さらにその中で、セキュリティ対策を強化すべき保護対象の優先度を定めます。
業務内容と重要度から、各業務の関連性を考慮しゾーン分けを行いましょう。
ステップ2では、ステップ1で定めたゾーンの区分に基づいて、セキュリティの重要度を設定します。
その上で、以下の3つの観点を含めたセキュリティ対策を立案します。
・侵入防止
・活動抑止
・運用支援
初めに侵入を防止する仕組み、さらに侵入された場合でも攻撃活動を抑止し、早期に検知・対処するための仕組みが必要です。
ステップ3では、ステップ2で定めた対策の実際の運用と、見直しを行っていきます。
セキュリティ対策を行っていても、システム攻撃を完全に防ぐのは難しいとされています。
そのため、対策・運用体制の定期的な見直しを行わなくてはなりません。
運用後もサイバー攻撃の早期認識に加え、脅威や脆弱性に関する情報の入手、対策の定期的な確認などを続けていくことが重要です。
工場の物理セキュリティ対策
工場の物理セキュリティとして、来訪者管理の徹底は欠かせません。
不審者の侵入を防ぐための対策としては、以下の内容が挙げられます。
- 監視カメラの設置
- 人感ライトの設置
- 受付システムの導入
- 入退室管理システムの導入
- 顔認証システムの導入
もっとも基本的な取り組みが、監視カメラの設置です。
社内外の人が頻繁に出入りする場所に監視カメラを設置することで、不審者の侵入を防げます。
また、社内システムと連結させて、社員の勤怠管理も行えます。
人感ライトは、センサーにより人を検知して自動点灯するもので、夜間の不審者侵入を防ぐことが可能です。
さらに、デジタル技術を活用したセキュリティ対策として、受付システムや入退室管理システム、認証システムの導入もあわせて検討しましょう。
受付システムで、来訪者情報をクラウド管理すれば、リアルタイムで情報を社内共有でき、不審者の早期発見につながります。
また、工場内で異常検知があった場合に、即時に来訪者の記録を確認することも可能です。
社内の各エリアに入退室管理システムを導入し、来訪者がセキュリティ重要度の高いエリアに立ち入らないようにするのも有効な対策です。
さらに顔認証を導入すれば、事前に登録をした関係者のみが入退室できる仕組みにし、すり抜けによる侵入を防げます。
工場用のゲスト受付入退室ソリューション「RECEPTIONIST」について詳細を知りたい方は、こちらのページもぜひご覧ください。
工場のセキュリティに関する事例
ここでは、RECEPTIONISTの導入により、工場のセキュリティ向上に成功した以下2つの企業事例をご紹介します。
オリオンビール株式会社(名護工場)
オリオンビールでは従来、来訪者は正門で受付をし、入場証を受け取って入場する仕組みをとっていました。
来訪者は入場証を受け取った後、ポケットや手帳にしまうケースが多く、入場後の来訪者が受付を済ませているか不透明などセキュリティ上のリスクが課題になっていました。
しかし、RECEPTIONIST導入後は守衛室ですべての来客通知情報を同時に確認し、接客状況の共有ができるようになったため、セキュリティリスクの削減に繋げることができています。
→事例詳細はこちら:効率化意識の高い工場にこそ勧めたい。900時間/年の時間コスト削減に成功!
太陽油脂株式会社
太陽油脂の食品工場では、フードディフェンスの懸念が課題となっていました。
これまでは来訪者記録が手書きなどアナログなやり方で管理していたため、監視カメラとの照合の正確性が担保されていないなど問題が起きていました。
しかし、紙ベースで行っていた来訪者記録をRECEPTIONISTでのデータ管理に変えることで、工数削減だけでなくリアルタイムでの記録が可能になり、入退場の追跡も簡単に実施できるようになっています。
また、クラウド上でデータ保管をするため、機密性が保たれ、情報漏洩リスクも減少できております。
→事例詳細はこちら:フードディフェンス対応の非接触受付システムで工場のDX推進に貢献
工場のセキュリティを強化し、より効率的な働き方を実現する
いかがでしたでしょうか?
工場で生じやすい情報セキュリティリスクと物理セキュリティリスクとは何かを理解し、自社でまだ行なっていない対策があればシステムの力も借りながら実施していくことをおすすめします。
また、受付システムで情報セキュリティリスク・物理セキュリティリスクの対策を行いつつ、来訪者管理や取次工数を削減したい方は是非RECEPTIONISTもご検討ください!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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RECEPTIONISTシリーズは、ビジネス上のつながりをテクノロジーでスマートにすることで
各従業員が本来やるべき業務に集中でき、働きやすい環境に変えていくクラウドサービス群です。