来訪者の取次ぎ対応が一部の社員に集中し、業務に支障。 担当者本人が対応できるよう、全社導入へ。
この記事の要約
- ・ 来訪者の取次ぎ対応が一部の社員に集中して、業務に支障が出る場合があった
- ・ 内線電話をなくしたかった
- ・ 総務の業務もわかりやすく改善
内線電話を減らしたいし、来客対応は、担当者本人が行うべきだ
まずお二人の普段の業務内容をお伺いできますか?
金井:社内のインフラを主に見ています。また、クラウドサービスの管理・運用も担当しています。
石野:金井とほぼ同じですが、ここのオフィスの物理的なものとしてネットワーク関連を見つつ、クラウドサービスの管理のお手伝いをしています。RECEPTIONISTのサービスもその1つです。
導入前は、どのように受付対応されていましたか?
金井:もともとは受付に内線電話を置いて、電話で担当者を呼び出す形を取っていました。
グループ通話のため、部署全員の電話が鳴ります。
石野:部署全員の電話が鳴ると、
- 電話に出る人が固定になる
- お客様が来ているが、席に担当者がいない
- 飛び込み営業で業務が妨げられる
- 部署不明時、総務にかかり、応対時間を取られる
ということがあり、「お客様を迎える本人が対応するべきだ」という考えになったため、担当者に直接通知がいく受付システムを検討しました。
金井:「内線電話をなくしたい」というのが最初ですね。
電話を置く必要があるのかと疑問を感じていました。
「内線電話をなくしたい」というのは以前からあったのでしょうか?
金井:もともと電話機の通信状況が不安定で使いづらいということが問題になっていて、電話自体をリプレイスしようという方向にはなっていました。
石野:今年、現オフィスに移転してくるまでは複数の拠点がありました。
そのうち、総務のような部門がない拠点では、業者や配送などの対応も他事業部の人が受けなければならなかったんです。
それで対応していたのですが、「自分の仕事が進まず、業務に支障が出てきた」という意見もあり、このために時間を割いていることが続き、改善を求める声が強くなってきました。
いらないと感じていた為、受付電話を無くしていこうという考えになりました。
全社導入へ
RECEPTIONISTを導入した経緯をお伺いできますか?
金井:もともと社内にはSlack文化(チャットでのコミュニケーション)が根付いていたので、「電話で受付対応するよりも、Slackの方が良いのではないか?」ということでRECEPTIONISTを使うことになりました。
最初の1拠点で導入したところ、評判もよく、うまく回りそうだということで全社導入に至りました。
石野:私は2018年4月入社なのですが、当時は2拠点あるうちの1拠点で使っていました。
その後、RECEPTIONISTを統一して、今年の5月の現オフィスへ移転しています。
金井:現オフィスへの移転が決まった2018年末には拠点が3つに増えたので、移転を踏まえて、全拠点へ導入しました。
「電話のままの方が良いのでは?」という話もあった
全社導入の際には、検討されたり、他と比較されたりしたことはありましたか?
金井:検討段階で、双方のコミュニケーションがしやすいという観点から、電話のままのほうが良いのではという話はありました。
電話との比較を兼ねて徐々に導入していたのですが、大きく問題もなかったので一度全社で「まず使ってみよう。もし何か問題が発生すればその時に考えよう」となって全社導入に至りました。
石野:その時に、受付システムの中で、Slackと一番うまく連携していると感じたので、とくに他との比較検討はしませんでした。
目的が明確なので社内浸透もスムーズに
今までと大きく受付対応が変わることになりますが、浸透は苦労されませんでしたか?
石野:拠点に入れる際は、希望者向けで社内説明会をしながら行いました。
また、各部署で今まで来客時の内線取次をやっている人に参加してもらい、部署内に伝えてもらいました。
金井:社内通知するための簡単なドキュメントをひとつ作ったくらいですね。
石野:RECEPTIONISTは使い方がシンプルなことと、弊社は受付の改善という明確な目的があったので、説明も「やることはすごく明快で、Slackで呼ばれたらOKを押す」ということだけ伝えました。
導入後は対応漏れや慣れないことでのトラブルはありましたか?
金井:一応、Slack上でのパトロールはして、反応ないところに声を掛けるようにしていました。
Slackを常に見ている部署は問題ないのですが、そうでない部署は気付きにくい部分もあったかもしれません。
その部分は徐々に啓蒙していきましたね。
石野:チャンネルを分けて通知に気付けるように設定しています。
RECEPTIONISTで総務の業務もわかりやすく改善
もともとあった受付の課題に対して、どのように変化されましたか?
石野:部署全員のグループ電話から、個人宛の通知になったため、担当者が対応できています。
また、来客以外での総務の対応フローも変わりました。
金井:受付は15階の応接フロアですが、総務の執務室は17階にあります。
業者の方が受付をした後、別の執務フロアまで来てもらうのは非常に手間になってしまうので、15階の応接フロアではなく、17階の執務フロアに直接来てもらうようにしました。
執務フロアには業者用としてのRECEPTIONISTを設置しています。
慣れている人はそのまま来ますし、慣れていない方のために受付に集配の方宛のメッセージが表示されるボタンも残しています。
毎回わざわざ別フロアに移動することがなくなったんですね。業者用の方はどのように使われているんですか?
石野:カスタムボタンのみです。個人を呼び出すボタンは付けず、
- 集配業者
- フードデリバリー
- その他業者
の3つのみです。
本当は一つでも総務を呼び出せるので対応できるのですが、業者によって総務の対応が変わるため分けています。
例えば、
- 業者の人はセキュリティカードを用意して持っていく
- 配送の人はサインして受け取るだけ
など、呼び出された時点で何が目的なのかがわかるので良いですね。
お客様の画面は担当者を呼ぶだけのシンプルな仕様に、呼び出しは設定で細かく運用
総合受付は、現在は担当者検索をメインに使われていますよね。それぞれのグループ会社ごとに最初にボタンを分けたりはしないのですか?
石野:運用していくうちに階層化がリリースされました。
そのときに、一度社内検討はしたのですが、結局人を呼び出すならいらないのではないか、ということで今の形になっています。
金井:また、社内の部署移動が起きた時に、RECEPTIONISTに反映させる手間もあります。
すぐにこちらが把握できない場合もあるので、とりあえず担当者検索を使い、問題ありそうなら細かく分けるべきだと思いますが、今のところ問題ありません。
石野:表示される部署名は個人で変更もできますしね。
異動した時は個人で変更してもらいます。
通知チャンネルは結構細かく分けられていますか?
石野:大体20グループくらいですね。
私たちのいるシステム本部のほか、100名以下の子会社はまとめて1つのチャネル、人事は会社ごとなど、人数もまちまちです。
採用の受付を細かく分けることで来客者も担当者もわかりやすくなった
他に工夫して使われている部分はありますか?
金井:採用関連ボタンは細かく分けています。
石野:面接する人の中でも
- 弊社に面接にきた人
- 新卒採用支援を使うために面談で来た学生さん
がいるのですが、拠点が分かれている時は、間違って別拠点へ行ってしまう方がいたりしました。
移転後も、学生さんが別のオフィスで受付をしてしまうことがありました。そのため、現在は「採用関連ボタン」の中に階層ボタンを設けて
- どの会社を受けるか
- どのサービスを利用しに来たか
をわかりやすくしています。
金井:採用は部署によって担当が細かく分かれているんです。
また、来客者の名前は人事以外に見られるべきではないので、担当への通知先はプライベートチャネルにすることで、問題なく運営できています。
働きやすい環境作りにも注力
別途、御社で働きやすさについて取り組まれていることなどはありますでしょうか?
金井:社内の内線電話は完全には無くしていないのですが、必要な社員や部署にはスマホを貸与しています。
執務フロア(17階)と応接フロア(15階)が分かれており、面接の担当など来客の多い社員は、自席にいないことも多いのでスマホで対応をしていることもありますね。
集中しやすい環境やリラックススペースもあって素敵ですよね!
石野:はい。また別の社内環境ですが、社内にはケータリングサービスで社食を手配していて、事前に予約するとランチの時に利用できます。
また、社内バー(アルコールは定時以降)やコーヒーカウンターは前オフィスから引き継いでいますね。
コーヒーを提供するバリスタも常駐しております。
金井:以前の子会社(※現在は独立)がバリスタの派遣サービスを取り扱っていたことがあったので、まずは自社で入れてみようと導入しました。意外にみんなコーヒーが好きなようで好評でしたね。
石野:障害者雇用の一環として農園を持ち、野菜を作っているので、社員用に卸して販売なども行ったり、週に1回は鍼灸師の方に来ていただいたりもしています。
そのような制度や文化は積極的に取り入れていらっしゃるんですか?
金井:気軽にできそうであれば、やってみるという文化ですね。
石野:応接エリアの半分は会議室で、もう半分はバーなどの他に、リラックスして仕事が行えるユニークなスペースが色々あります。移転の際に作ろうという話があがったので導入しました。
導入してみればうまく浸透していくのがわかる
それでは最後に、RECEPTIONISTを検討している企業に一言お願いします!
金井:今は来客対応を電話ですることがメインだと思うのですが、チャットツールが浸透していれば、うまくフィットするのではないかなと思います。
石野:不安であれば電話との併用から始めて見るのも良いと思います。
来客する人へも社内へもうまく浸透していくのがわかりますよ。まずは導入してみることをおすすめします!
金井様、石野様、ありがとうございました!
企業名 | 株式会社CARTA HOLDINGS |
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業種 | アドプラットフォーム事業 / ポイントメディア事業 / インキュベーション事業 |
従業員数 | 336人 (2018年9月末時点) |
RECEPTIONISTシリーズについて
RECEPTIONISTシリーズは、ビジネス上のつながりをテクノロジーでスマートにすることで
各従業員が本来やるべき業務に集中でき、働きやすい環境に変えていくクラウドサービス群です。