車での来社混雑を解消し、受付対応工数を85%削減!デンソートリムが実践する“安心・効率・おもてなし”を叶える受付DX

この記事の要約
- ・総務の受付対応にかかる月間工数を約85%削減
- ・QRコードによるタッチレス受付で来訪者の待ち時間を短縮
- ・セキュリティ要件を満たしつつ、ペーパーレス化の実現やホスピタリティを向上
株式会社デンソートリムは、二輪・四輪車用のエンジン制御製品等を開発・設計・生産を担うデンソーグループの中核企業です。
同社は、立地の特性上、車で来社されるお客様が多いことから、守衛室の前に車列ができてしまうなど、付近の混雑が課題となっていました。このような背景に加え、感染症対策やセキュリティの強化、DX推進など、受付業務に関する多面的な見直しが求められていました。
そこで、受付の仕組みを抜本的に見直すべく、RECEPTIONISTを導入いただきました。
受付に関する複数の課題が浮上
受付をシステム化しようと思ったきっかけはなんでしたか?
前田弊社では、約15年前に有人での受付から内線電話による無人受付に切り替えをし、これまでは来訪者様自身が共用電話で各部署へ直接連絡する必要がありました。
ただ、「無人の電話受付対応は失礼では?」という疑問は、以前からありました。
コロナ禍で、共用受話器を使う運用には飛沫感染リスクが伴うことが明確になり、来訪者へのおもてなしや衛生面を含めて、再考するきっかけとなりました。
さらに、当社は社屋や敷地が広く、担当者のもとへ案内するまでに時間がかかるケースも多く、来訪者様をお待たせすることが常態化していました。
また、弊社は立地の特性上、車での来社が多いため、守衛室の前に車列・受付渋滞ができてしまいました。紙の来客票を守衛で記載する必要があり、混雑時には車道にはみ出しかねない危険性もありました。
こうしたおもてなし・業務効率・セキュリティといった複合的な課題を受けて、受付業務全体の抜本的な見直しに着手することにしました。
決め手は、セキュリティと使いやすさ
システムの選定はどのように進めましたか?決め手は何でしたか?
出口総務部門から受付に関する課題の相談があり、情報システム部門としていくつかの受付システムを候補に挙げて調査・比較を行いました。その中の一つがRECEPTIONISTでした。
他の受付システムもいくつか比較検討した中で、総務部門からは、見た目や操作が直感的で、来訪者様にとっても、管理者にとっても使いやすいとのことで「RECEPTIONISTが一番良い」というフィードバックがありましたが、当初はコスト面を考慮し、より安価な別のサービスを導入する方針でした。
ただ、運用検討を進める中で、別サービスでは親会社のセキュリティ基準に対応できないことがわかりました。
また、社員の使い勝手を考えるとMicrosoft365との連携も必須で、それに対応できたのはRECEPTIONISTだけでした。最終的には、必要な条件をすべてクリアしていたことに加え、営業の方の迅速な対応や丁寧な支援があったことも後押しとなり、RECEPTIONISTの導入を決定しました。
導入時に苦労したことはありましたか?
出口一番は、親会社のセキュリティ要件がかなり厳しくて、対応できるシステムを見つけるのにかなり苦労しました。
また、Microsoft365との連携についても親会社との調整が必要で、RECEPTIONIST側にも新たに開発対応をお願いする部分が出てきました。RECEPTIONISTの営業の方と一緒に根気強く課題解決に取り組んだ結果、無事に連携ができるようになり、求めていた運用ができるようになりました。本当によかったです。
導入に向けた社内調整はどう進めましたか?
櫃割社長や役員に対して、紙の面会票をなくすことでDX推進(ペーパーレス化)と企業イメージの向上につながることをプレゼンしました。反対意見は出ず、社内調整は比較的スムーズに進みましたね。
ちょうど親会社でもペーパーレス化が推進されていたので、その流れも追い風になったと思います。
受付対応工数を85%削減!ペーパーレスにも貢献
導入後、どんな変化がありましたか?
田中総務部門が受付対応にかけていた工数が、月あたりで約85%も削減されました。
これまで必要だった電話対応や担当者への取り次ぎ、不在時のフォローなどが不要になり、1件あたり10分以上かかっていた受付対応がなくなったのは大きな変化です。当日の来訪予定者もすぐに確認できるようになったことで、事前準備や来訪者様へのご案内もスムーズになりましたし、入門時に担当者への通知が来ることでお出迎えやお茶出しのタイミングも調整しやすくなっています。
来訪者の待ち時間はどうなりましたか?
田中今では、来客1件あたり、5〜10分ほど短縮されたと感じています。手書きの面会票が不要になった点も、来訪されたお客様から「先進的なシステムですね」と好評でした。
ペーパーレスへの効果はどうでしたか?
櫃割月に500件以上の来訪者様がいる中で、紙の面会記録を管理するのは非常に大変でした。特に、過去の来客履歴を振り返る必要がある場合には、該当の記録を探すのにかなり手間がかかっていました。
コロナ禍以降は来訪者様の数が一気に増えましたが、RECEPTIONISTの導入によって受付業務のペーパーレス化が進み、大きな効果を実感しています。これまでは3年から10年の保管が必要な来客票もあり、物理的な保管スペースの確保が課題でしたが、デジタル化によりそのスペースを大幅に削減できました。加えて、紙の廃棄にかかっていたコストも下がり、業務効率とコスト削減の両面で大きなメリットを感じています。
利用者の8割がポジティブな反応だった
社内での浸透をどう進めましたか?
櫃割全社説明会を行い、導入目的や利用方法を丁寧に共有しました。導入初期には、各部署に推進役を設けたことで、社内での活用方法に関するコミュニケーションも活発に行われ、受付業務に関わる社員がスムーズに利用できるようサポート体制を整えました。
また、動画マニュアルも配信し、受付業務に不慣れだった社員にもわかりやすく伝える工夫をしました。最初は戸惑いもありましたが、今では問題なく活用できています。
社内の反応はどうでしたか?
櫃割社内アンケートの結果、利用者の8割がポジティブな反応で、9割以上が「満足」と回答しています。
田中現在は、そのアンケートで利用状況や未使用の理由を分析し、部署ごとにアプローチして更なる利用促進を進めているところです。
渋滞発生0を目指して
車での来客対応に変化はありましたか?
櫃割以前は、守衛室の前で車列ができてしまい、頻繁に渋滞が発生していましたが、QRコードによる受付フローに変えたことで、受付が比較的スムーズになりました。車やバスでの来社が集中する日でも、滞りなく案内できています。
今後の展望について教えてください。
前田今後は、車での来訪者様にもよりスムーズに対応できるよう、QRコードに加え従業員証やナンバープレート認識を活用した入退館ゲートの導入を検討しています。
この構想は2年前から進めているプロジェクトで、段階的に実現したいと考えてます。
また、アポ無しの来訪者様や、メールアドレスを知らない来訪者様など一部ではまだ紙の来客票を使っているため、完全なペーパーレスを目指してます。
それでは最後に、RECEPTIONISTを検討している企業へ一言お願いします。
前田RECEPTIONISTはシンプルで直感的に使えるシステムなので、誰でもスムーズに運用を始められると思います。工場などの現場ではセキュリティ強化にもつながりますし、工夫次第で幅広く活用できるはずです。私たちのようにセキュリティ要件の厳しい企業でも導入できたので、安心して導入できると思います。
もし可能であれば、導入前に社員が実際にシステムを触ってみる機会を設けることで、浸透もしやすくなると思います。
また、受付で使用しているQRコードはデンソーウェーブ製のもので、グループ会社製品を活用している点でも社内の納得感がありました。RECEPTIONISTの導入を通じて、ペーパーレス化や業務効率化はもちろん、SDGsなどの持続可能性にも貢献できていると感じています。
本日は貴重なお話をお伺いさせていただき、誠にありがとうございました!
企業名 | 株式会社デンソートリム |
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業種 | 自動車部品メーカー |
従業員数 | 直接雇用 1037名 |

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RECEPTIONISTシリーズは、ビジネス上のつながりをテクノロジーでスマートにすることで
各従業員が本来やるべき業務に集中でき、働きやすい環境に変えていくクラウドサービス群です。